美容室の融資失敗!どうなるビーアンビシャス
第一話 大志を抱いて独立を決意！しかし融資失敗・・・・・・どうなる美容室ビーアンビシャス
「指名客数第一位、柳井幸喜（やないゆきよし）！」そう呼ばれて、柳井は席を立つ。
柳井は、札幌市中央区にある美容室エアイングの本店での全店舗会議の表彰の場で表彰される。
美容室エアイングは札幌市に7店舗を構える準大手サロンで従業員は50名超。エアイングの表彰は総売り上げランキングと指名客数ランキングと紹介客数ランキングの三つで、いつも中央店店長の吉野芽衣、中央店主任田中健、元町店店長の柳井幸喜3人がいつも表彰されている。
その中でも柳井は、総売り上げ、紹介数は吉野と田中の二人に後塵を拝すことが多いが、指名客数においては常に一位であった。そしてそれは、当時の柳井にとって美容師としての大きな武器であった。
柳井幸喜はもともと同期の中でも、スタイリストになるまでの練習カリキュラムの進捗が常に最下位で、スタイリストデビュー後も3年は、アクセサリーがトゲトゲだらけの激しいパンクな見た目が引かれたのと、技術の未熟さで、エアイング最下層の売り上げと指名しか上げられなかったが、年配層にもウケがいいように服装を正したのと「ユキさんは多分全店で誰よりも遅く帰る」とスタッフたちに言われたほどの圧倒的な練習量をこなし、デビュー後3年して積み重ねが実を結び、再来率が良くなり売上が向上しその後、美園店店長就任と元町店店長就任、そして指名客数一位に登り詰めた。
そして、表彰の場が終わり、エアイング社長矢中が立ち上がり話を切り出す。「ここで、うちが3店舗しかなかった時から頑張ってきて、今では幹部として貢献してくれている柳井から発表があります」柳井はかねてより矢中に伝えてあった独立の話を、全スタッフのまえで発表する。柳井の脳裏に様々な記憶が去来する。
高卒で旭川の美容室に入ったが、その店はオーナーが土地持ちの資産家なので旭川中心部の駐車場とビル経営で余裕があるので、美容室がかなり暇なため平日はほとんど駐車場の仕事をさせられて、美容師の技能は全く上達しなかったが、どんな車種も一発でバックで決められるほど駐車の技能がかなり上達したこと。特に難易度の高い半クラッチができない強化クラッチカスタムのスポーツ車ですら余裕で駐車出来るようになったこと。
しかし、このままでは美容師ではなく、職業がスゴ技敏腕駐車場係員になってしまうと急に怖くなり、一大決心し旭川の美容室を三か月ですぐに辞め、友人を頼り札幌に移住、今度は札幌の安売りサロンに入り毎日地下鉄出口でビラ配りとシャンプーを１日４0～50人こなしシャンプー技能がかなり上達したこと。
そして、シャンプーだけはかなり上達したが安売りサロンを二か月でクビになり（ビラ配りが面倒でサボっていたのがバレた為）自身3店舗目でエアイングに入り、初めてまともな美容室だったためこれまでには知らなかった様々な美容技術に触れ、驚きと感動を覚えたこと。
特に社長の矢中のカットはこれまでのお店のスタイリストでは見たこともない、美しい毛流れをカットだけで表現していて感動した事。
そして、エアイングで10年働き、矢中に独立の意思を伝えた時「美園店から元町店まで来てくれるユキのお客さんは、お前のものだ。持っていけ」と快く独立を承認してくれたこと。
全店舗会議で全スタッフの前で柳井は宣言する。
「お客様の髪を守るため大志を抱いて独立しましたので、北海道の開拓に多大なる貢献をした、クラーク博士の言葉である少年よ大志を抱け、boy's be ambitiousにちなんで店名は美容室be ambitiousにします」
28歳の柳井はヤル気に満ち溢れていた・・・・・・この時はまだ、オープン当初からの順調さが、仇となりその後苦労することになると夢にも思わなかった。
開業資金は店舗造成で300万、小物や薬剤準備などで50万、運転資金を50万とし、合計400万。自己資金50万あるので３５０万融資を受けることになった。
正直、自己資金50万で350万の融資は厳しい、そこで柳井は金融機関に自分を知ってもらうため、あえてデビュー当時から現在までの売上推移表を作り、びっしりとイラストや反省文が書き込まれた練習ノートを持参し、いかに最初はダメな美容師でそれをどのように改善して現在の売上に繋げたか、勉強してきた知識や技術を用いた開業後のメニュー展開をプレゼンした。
しかし、金融機関の審査結果は・・・・・・“NO”であった。そこで、柳井は一計を案じる・・・・・・
開業アドバイスならどんなことでもお問い合わせください
一計が功を奏し、無事に融資を350万受けられることとなった。
スタッフは柳井の妻も美容師であるため当面夫婦二人体制を予定、ただし三人目の子供がお腹の中にいた為、オープンからしばらくは一人で営業する事となる。これも、後々の落とし穴であった。
柳井は、札幌市中央区にある美容室エアイングの本店での全店舗会議の表彰の場で表彰される。
美容室エアイングは札幌市に7店舗を構える準大手サロンで従業員は50名超。エアイングの表彰は総売り上げランキングと指名客数ランキングと紹介客数ランキングの三つで、いつも中央店店長の吉野芽衣、中央店主任田中健、元町店店長の柳井幸喜3人がいつも表彰されている。
その中でも柳井は、総売り上げ、紹介数は吉野と田中の二人に後塵を拝すことが多いが、指名客数においては常に一位であった。そしてそれは、当時の柳井にとって美容師としての大きな武器であった。
柳井幸喜はもともと同期の中でも、スタイリストになるまでの練習カリキュラムの進捗が常に最下位で、スタイリストデビュー後も3年は、アクセサリーがトゲトゲだらけの激しいパンクな見た目が引かれたのと、技術の未熟さで、エアイング最下層の売り上げと指名しか上げられなかったが、年配層にもウケがいいように服装を正したのと「ユキさんは多分全店で誰よりも遅く帰る」とスタッフたちに言われたほどの圧倒的な練習量をこなし、デビュー後3年して積み重ねが実を結び、再来率が良くなり売上が向上しその後、美園店店長就任と元町店店長就任、そして指名客数一位に登り詰めた。
そして、表彰の場が終わり、エアイング社長矢中が立ち上がり話を切り出す。「ここで、うちが3店舗しかなかった時から頑張ってきて、今では幹部として貢献してくれている柳井から発表があります」柳井はかねてより矢中に伝えてあった独立の話を、全スタッフのまえで発表する。柳井の脳裏に様々な記憶が去来する。
高卒で旭川の美容室に入ったが、その店はオーナーが土地持ちの資産家なので旭川中心部の駐車場とビル経営で余裕があるので、美容室がかなり暇なため平日はほとんど駐車場の仕事をさせられて、美容師の技能は全く上達しなかったが、どんな車種も一発でバックで決められるほど駐車の技能がかなり上達したこと。特に難易度の高い半クラッチができない強化クラッチカスタムのスポーツ車ですら余裕で駐車出来るようになったこと。
しかし、このままでは美容師ではなく、職業がスゴ技敏腕駐車場係員になってしまうと急に怖くなり、一大決心し旭川の美容室を三か月ですぐに辞め、友人を頼り札幌に移住、今度は札幌の安売りサロンに入り毎日地下鉄出口でビラ配りとシャンプーを１日４0～50人こなしシャンプー技能がかなり上達したこと。
そして、シャンプーだけはかなり上達したが安売りサロンを二か月でクビになり（ビラ配りが面倒でサボっていたのがバレた為）自身3店舗目でエアイングに入り、初めてまともな美容室だったためこれまでには知らなかった様々な美容技術に触れ、驚きと感動を覚えたこと。
特に社長の矢中のカットはこれまでのお店のスタイリストでは見たこともない、美しい毛流れをカットだけで表現していて感動した事。
そして、エアイングで10年働き、矢中に独立の意思を伝えた時「美園店から元町店まで来てくれるユキのお客さんは、お前のものだ。持っていけ」と快く独立を承認してくれたこと。
全店舗会議で全スタッフの前で柳井は宣言する。
「お客様の髪を守るため大志を抱いて独立しましたので、北海道の開拓に多大なる貢献をした、クラーク博士の言葉である少年よ大志を抱け、boy's be ambitiousにちなんで店名は美容室be ambitiousにします」
28歳の柳井はヤル気に満ち溢れていた・・・・・・この時はまだ、オープン当初からの順調さが、仇となりその後苦労することになると夢にも思わなかった。
開業資金は店舗造成で300万、小物や薬剤準備などで50万、運転資金を50万とし、合計400万。自己資金50万あるので３５０万融資を受けることになった。
正直、自己資金50万で350万の融資は厳しい、そこで柳井は金融機関に自分を知ってもらうため、あえてデビュー当時から現在までの売上推移表を作り、びっしりとイラストや反省文が書き込まれた練習ノートを持参し、いかに最初はダメな美容師でそれをどのように改善して現在の売上に繋げたか、勉強してきた知識や技術を用いた開業後のメニュー展開をプレゼンした。
しかし、金融機関の審査結果は・・・・・・“NO”であった。そこで、柳井は一計を案じる・・・・・・
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一計が功を奏し、無事に融資を350万受けられることとなった。
スタッフは柳井の妻も美容師であるため当面夫婦二人体制を予定、ただし三人目の子供がお腹の中にいた為、オープンからしばらくは一人で営業する事となる。これも、後々の落とし穴であった。
